ナカヨシのブログ

カードゲームと心理学

ティアラメンツ・クシャトリラというカードについて

はじめに

今回はティアラメンツ・クシャトリラというカードについての私個人の考えを纏めていきたいと思います。元々、ティアラメンツというデッキを使用する上での考えをブログで纏めようと試みましたが、あまりにも状況ごとの分岐が多いことや、私個人の考えが前提として間違っていないという保証がないことを鑑みて、今回は私自身が考えるティアラメンツというデッキにおけるティアラメンツ・クシャトリラの役割について焦点を当て、考えを書き出していきたいと思います(今回はおふざけ無しです)。
尚、今回の記事は2022.11時点の大会環境における内容であり、以降発売のカードや制限改定の内容によって大きく変化する可能性があることをご了承下さい。


ティアラメンツ・クシャトリラに対する評価

フォトン・ハイパーノヴァにて登場したティアラメンツ・クシャトリラ(以降、ティアクシャと表記)というカード。ティアクシャに対する認識として、落として良し、サーチして良しと、とにかく小回りが利くカードというのが私個人の評価です。
ティアクシャのカード性能が高いことは周知の事実ではあると思いますが、ティアラメンツにおけるティアクシャの主な役割を羅列すると、

1 相手ターンにプレイして、3枚落としの効果でティアラメンツモンスターが落ちた場合には、妨害を用意することが出来る。
2リンク素材にする。
3エクシーズ素材にする。
4 自身の墓地のティアラメンツモンスターを対象として発動された対戦相手からの霊使いや深淵の獣、墓穴の指名者を避ける。
5 自身のティアラメンツモンスターの効果にチェーンして発動された対戦相手からの増殖するgや浮幽さくらを自身のティアラメンツモンスターを除外することで回避する。

といった点が主な役割として挙げられるのではないでしょうか。以下は1から5までの内容を掘り下げた内容となっております。

1について

後攻0ターン目(対戦相手の先行1ターン目)にプレイ出来ることはティアラメンツがこれまでの環境デッキとは一線を画す強さの1つではありますが、後攻0ターン目に使用する際には基本的に手札からティアラメンツネームもしくはクシャトリラネームを除外する必要があり、SS時の3枚落とし効果はランダムの要素が強いことに加えて、三戦の才、三戦の号といったメタカードをどれも重く受けてしまうことが留意点として挙げられます。また、ティアラメンツミラーにおいては対戦相手のハゥフニスの手札効果の発動を許してしまい、盤面を拡げられてしまう恐れがあること、そして、クシャトリラ・フェンリルと合わせて持っている場合に使用すると、次のターンの攻め手の1つを放棄していることと同じであることから、手札の内容と相手の盤面を考慮した上でプレイするかを考える必要があります。
→ティアラメンツミラーにおいてはキトカロス着地後のサーチ効果を見た上で発動、クシャトリラに対してはシャングリラ着地時やユニコーンが一時的に盤面から居なくなった時点で発動すると裏目が少ないかと思います。

2について


主なリンク先は先行であればメイルゥを素材にしてスプライト・エルフ、後攻であればその他リンクモンスターの素材になることが多いですが、状況に応じて3の択と使い分けます。ティアクシャ登場以降は、スプライト・エルフのリンク先にランク4のモンスターが出しやすくなったことが画期的であり、これは深淵に潜む者に対しての対戦相手からのトップ夢幻泡影をケアすることにも繋がります。

3について


11月13日の蓮祭ではエクストラに幻獣機ドラゴサックを採用しました。ただ、ドラゴサックをプレイする機会は限られており、主となるのは
①アストラムやカオスソルジャーといった対象耐性があり、ティアラメンツのカテゴリー内に解決する手段が無く、アーゼウスをプレイする必要がある時
②リンク数を増やしてアストラムやクルヌギアスといった大型リンクモンスターをプレイする必要がある時
の2種類です。

ドラゴサックのリリース効果を使って相手の盤面に干渉出来ること、効果無効になったキトカロスを破壊して墓地送りの効果を使用すること、スプリンドをプレイすることで相手ターンにスプリンドのバウンス効果を使用するなど細かなプレイを挙げるとキリが無いですが、それは何処かのタイミングで相手から妨害を受けたなどの理由で適宜行うプレイといった色が強く、狙ってプレイするものではないため省略します。

4について

それぞれ書き出すと


霊使いアウスの場合
対戦相手から対象に取られるのはイシズ関連を採用していない場合はクシャトリラ・フェンリルが主かと思います。フェンリルを取られると裏側除外効果とサーチ効果で盤面が傾く可能性が大いにあるため、特に理由が無ければ対象に取られたフェンリルを除外することが望ましいと思います。


霊使いダルクの場合
対戦相手から対象に取られる候補はティアラメンツメイルゥ、シェイレーン、キトカロス、カレイドハート、ドラゴスタペリア辺りでしょうか。
メイルゥの場合はメイルゥの3枚落としの効果で更にアドバンテージを獲得される恐れがあり、対戦相手のエクストラにギガンティック・スプライトが採用されている場合にはアーゼウスを狙っているかもしれないこと、シェイレーンの場合はランク4(主に深淵に潜む者)のモンスターを狙っているのかもしれないこと等が推測出来るかと思います。
キトカロスとカレイドハートの場合は表記せずとも避けるべき事態であることが明らかだと思いますので省略します。
この場面で大切なのは、ティアクシャの効果で対象に取られたカードを除外すれば良いと考えるのでなく、前提として墓地に存在する闇属性のティアラメンツモンスター(融合効果を持つティアラメンツモンスターはデッキ内のリソースにも直結します)を理由も無く多く残さない、特にキトカロスやカレイドハートが置かれているという状況を可能な限り避ける(墓地のキトカロスは積極的に融合に用いる、サリークの効果で安直にカレイドハートを墓地に送らない→墓地のカレイドハート効果にうららやわらしを打たれると大惨事になる)ことで未然に防ぐことが出来ることから、自ターンにどの様な盤面を形成するのかを念頭に置きつつプレイすることが望ましいと思います。


霊使いエリアの場合
対戦相手から対象に取られるカードはレイノハート、もしくはティアクシャが主かと思います。こちらの2種類に関しては、レイノハートは相手ターンにカレイドハートを出すために墓地に置いておきたいカードであり、ティアクシャはキトカロス以外の融合素材に使用することが難しい関係でどうしても複数枚落ちてしまった場合に回収することが難しいカードであるという点からケアすることが困難です。レイノハートの場合は任意のティアラメンツモンスターが落とされてしまい、もう1体レベル4モンスターを追加されてからのランク4モンスターまでが候補となります。ティアクシャの場合、対戦相手がプレイしたティアクシャと共に前述したドラゴサックになり盤面を拡げられる恐れがあることからこちらも基本的には対象に取られたカードを除外することが望ましいと思います。

深淵の獣の場合
対戦相手が深淵の獣をプレイするタイミングや自身の盤面、残りの手札を踏まえてティアクシャを使用するか否かを判断します。深淵の獣に対象に取られたティアラメンツモンスターを除外してティアクシャをプレイした場合、深淵の獣が盤面に出ること自体は防ぐことは出来ますが、対戦相手が直接的なディスアドバンテージを被っているわけではないため、次の相手ターンに備える上で求められる妨害の質は必然的に高まります(具体的には深淵の獣のSS効果を無効にするためのルルカロス、並びに対戦相手のメインギミックの動きを阻害するためのその他妨害)。
一方、ティアクシャを使用せず、深淵の獣を盤面に出させた場合、2500という打点が脅威になる(相対的に深淵に潜む者をプレイして一方的なゲーム展開をすることが難しくなることに繋がります)一方で、対戦相手が無限抱擁とフェンリルをプレイすることが難しくなること、マグナムートが使用された場合は手札のハゥフニスをマグナムートのサーチ効果に合わせることが出来ることなどが挙げられ、一概にどちらが望ましいと判断することは難しいです。

墓穴の指名者の場合
メイルゥの場合はスプライト・エルフを事前にプレイしていることでティアクシャをプレイせずとも避けることが可能であり、基本的には深淵の獣と避け方や考え方は同じです。

5について


少々変則的にティアクシャを使用します。特にティアラメンツモンスターの融合効果にチェーンして、対戦相手から浮幽さくらをプレイ、キトカロスを宣言された場合、手札、フィールド、墓地にレイノハートが存在する場合、半強制的に融合の処理を行わなくてはならなくなります。特に問題なのが手札にレイノハートが存在する場合で、十分に妨害が用意出来ていないにも関わらずカレイドハートが飛び出てきてしまうという事態になります。その様な事態を防ぐために、特に2本目以降の先行時には可能な限り手札にティアクシャを温存し、対戦相手が浮幽さくらをプレイした場合には、融合効果を起動したティアラメンツモンスターを対象にティアクシャを起動して融合効果をキャンセルすることも視野に入れてゲームを進めます。
一応という形ではありますがフェンリルSSから盤面を形成した際に、ティアクシャと共にドラゴサックをプレイ、ドラゴサックの効果でカレイドハートを破壊し、カレイドハートの自己蘇生効果でクライムを落とすことで除外されたキトカロスを回収するという手段もありますが、すぐにキトカロスを回収しようと躍起になる必要はなく、まずはカレイドハートとサリークを構えて、サリークの効果でカレイドハートを墓地に送った後に自己蘇生効果でクライムを落とすというプレイでも問題無いかと思います。

まとめ

以上で2022.11におけるティアラメンツ・クシャトリラというカードについての私個人が考える役割についての記事を終えたいと思います。
たった1枚のカードでこれだけ多くの分岐が存在するカードであり、私個人はティアラメンツというカテゴリーの面白さを改めて感じる良い機会となりました。また機会があれば書き綴れたらと思います。